週刊ベースボールONLINE

ファームから熱き魂で挑む! 未来を拓くキラ星たち

ヤクルト・小森航大郎 生きる道を見つけて「負けない武器はある。1個ずつ課題をつぶして、追いつき追い越せるように」

 

一番の武器であるスピードを生かして、攻守走でグラウンドを駆け回る。ファーム本拠地である戸田球場は内外野ともに人工芝であるにも関わらず、試合が進むにつれてユニフォームは泥まみれ。野球少年が混じっているかのようだ。入団3年目、プレースタイルは確立しつつある。今は信じて突き進むだけだ。
取材・構成=小林篤 写真=井田新輔、川口洋邦

小森航大郎[内野手/3年目/21歳]


 出場数はチームトップ(8月1日時点、以下同)。今季は初めて開幕からグラウンドに立ち続けて、規定打席にも達している。17盗塁はイースタントップで盗塁成功率85%。持ち味であるスピードは走塁のみならず、本職の遊撃守備、そして今季から挑戦中の二塁守備でも存分に発揮している。まずは一軍デビューを目指して、セールスポイントを磨きつつ、課題を克服する日々が続く。

──シーズンを折り返しました。ここまでの手応えはどう感じていますか。

小森 「走れるな」というのが大きな収穫ですね。守備でも人が追いつけない打球を追いつくことができたり、(打者では)内野ゴロでもギリギリのプレーになったり。そういう部分が一番かなと。

──さまざまなプレーに足を生かすことができているのですね。

小森 そうですね、周りを見ることもできてきて、今までにはなかった「走れるな」という感覚があります。ただ、監督、コーチからは「もっといろんなプレーを想定、予測して動け」とも言われていますし、まだまだ全然ではあります。

──武器となる走塁面において、大事にしていることは何ですか。

小森 ホームにかえってくることを大事にしていて、どんな内容でもいいからホームにかえってくる、得点につなげる意識は大切にしています。セーフティー(バント)を構えたら、内野手は前進せざるを得ないので、次の打席ではヒットゾーンを少しでも広げられるなとか、塁上では警戒してくれたら、打者に対してストレートの配球が多くなって、打者はヒットを打つチャンスも増えます。その中で盗塁ができたらベストだとは思います。

──盗塁数はリーグトップで成功率も高いです。その要因をどう分析しますか。

小森 単純に出場機会をいただいているのもありますが、今までは、走る準備と勇気がなかったなって。(一塁コーチャーの)土橋(土橋勝征、二軍内野守備走塁兼育成担当)コーチから「(盗塁)行けるよ」と言われてもすぐに行けなかった自分がいたんです。ただ、今年は情報を整理して、準備をしてスタートが切れるようになりました。そこが変わった点かなと。

──走塁面での課題、さらに伸ばしていきたい部分はどこになるでしょうか。

小森 自分は左投手に対して(スタートを)切るのが苦手なので、そこを伸ばしていきたいです。今年は晃大朗(山崎晃大朗)さんとお話する機会が多く・・・

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