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ファームから熱き魂で挑む! 未来を拓くキラ星たち

広島・日高暖己 一つひとつを一級品に「自分のやるべきことをやらないと上には上がれない」

 

優勝争いからの急転直下。一軍は9月、思いもよらぬ展開でBクラスが決まった。来季に向けてのさらなる戦力強化の一環は、若い選手の台頭。先発陣は4本柱の存在が大きいが、いつかそこにも割って入っていけるように。移籍1年目のシーズンを終えた右腕は、早くも意気込んでいる。
取材・構成=菅原梨恵 写真=佐藤真一、BBM

日高暖己[投手/2年目/20歳]


西川龍馬(オリックス)のFA移籍に伴う人的補償として、やってきた広島。わずか1年での環境の変化も、右腕が成長するための一要素だ。ここで一人前のプロ野球選手となるべく、シーズン中の課題を胸にこの秋も鍛錬の日々は続く。

──プロ入り2年目にして移籍を経験し、新天地での1年目のシーズンはどんな1年でしたか。

日高 1年前には想像もつかない展開で、(広島に来て)何かもうルーキーのときと一緒の感じでしたね。分けが分からない、というのか(苦笑)。まずは慣れるところから、でした。ただ、カープもみんな仲がいいので、来たときからやりやすい環境で、すぐになじむことはできました。その中で、ピッチングに関しては、納得のいく登板ができなかった。1年通じてもどかしい登板が続いてしまいました。

──1年目と比べてイニング数自体は20回が49回1/3と伸びてはいますが。

日高 数字だけ見ると、そうですが……。自分としては、昨季よりももっと投げて、もっと抑えて、というイメージをしていたんです。ですが、春季キャンプの最後に右脇腹を痛めて開幕には出遅れましたし、そのあともなかなかうまくいかない試合ばかりでした。

──練習中からそもそもうまくいっていなかったのか。練習では問題がないのに試合でマウンドに上がるとなかなか自分の力が出せなかったのか。

日高 後者のほうが多かったですね。練習のときはいい球がいくんです。ですが、試合になるとどうしても練習とのちょっとしたズレが生じて、うまく“ハマらない”ときのほうが多くて……。抑えようとし過ぎて、気持ちが前に行くのが強過ぎて、体ごと(前に)突っ込んでしまうことがあるんです。そこのズレが原因なのかなと。

──それに対しては自分なりにどのようなアプローチをしてきたのでしょうか。

日高 試合のときもあまり前のめりにならずに。抑えようとはするんですけど、行き過ぎず。まずは気持ちの部分のコントロールですね。それから、体の部分。体が突っ込んでしまっているので、うまく軸足にずっと(体重を)乗っけられるか。早く離れ過ぎずに、みたいな感じでやってはいました。練習でもうまくいくときといかないときがあるんですけど、確率は高めていけています。その上で、試合でも練習の成果が出せるようになれば。フェニックス・リーグが始まるので、引き続き、ですね。

──1年目と比べて自分なりに成長していると感じるところは?

日高 体力面とかは、だいぶ違うかなと。プレーに直結する部分ではないんですけど・・・

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