一軍の井上一樹監督と同じ名字で同じ鹿児島県の出身。育成2年目の今季も支配下登録をつかむことはできなかったが、入団時から着実にレベルアップしているのは間違いない。今季はフレッシュオールスターのマウンドにも立った。チーム期待の若手右腕であり、その真っすぐは大きな魅力だ。 取材・構成=牧野正 写真=川口洋邦、毛受亮介、BBM 鹿児島実高から育成2位で入団した昨年は、9月のシーズン終盤で1試合、しかもわずか1打者に投げたのみだった。しかし今季は開幕から中継ぎを任され、前半戦だけで20試合以上に登板。入団時に比べてたくましさを増し、球速もアップしている。力強いストレートが一番の武器であり、8月には自己最速の157キロをマークした。入団3年目の来季は背番号203からの卒業を誓う。 ──8月5日のファーム交流戦・
ロッテ戦(バンテリン)から1カ月ほど登板していませんでしたが、故障でもしていましたか。
井上 いや、特に故障はしていなくて、少し肘を休ませていたというか、登板を抑えていたという感じです。大事をとってというか、決してケガをしたわけではありません(9月15日に登板)。
──安心しました。プロの水にもそろそろ慣れてきたころですか。
井上 そんな感じはしますね。昨年は1年目で、プロの世界というものが、本当に何から何まで分からなかったですから、昨年に比べたら分かるようになってきましたし、少し気持ちに余裕が出てきました。自分のやりたいことも明確になってきたこともあります。
──1年目は、かなり戸惑いましたか。
井上 やっぱり高校を卒業したばかりだったので、そこからプロの世界にいきなり飛び込んでとなると……。レベルの違いにも圧倒されました。
──1年目の公式戦での登板はシーズン終盤(9月19日のウエスタン・
広島戦/由宇)だけでした。
井上 昨年は基礎体力づくりが中心でした。まずは体づくりからというか、そこに専念していました。
──それが2年目の今季は一転、開幕から中継ぎで登板が続いていました。
井上 試合経験をたくさん積むことができました。開幕からいい感じで投げられていましたが、6失点した試合(4月5日のファーム交流戦・
オリックス戦/ナゴヤ)があって、そこからちょっと良くなったり、悪くなったり、登板ごとに調子の波が出てくるようになってしまって、少し不安定になりました。
──先発での登板は一度もなく、ほとんど中継ぎでのマウンド。目指しているのも中継ぎですか。
井上 いきなり先発で投げるのではなく、まずは中継ぎで投げてみて、という感じなのかなと思います。タイプ的にも自分は中継ぎだと思っています。いずれ先発でも投げてみたいという気持ちもなくはないのですが……、いや、でもやっぱり自分のことを考えると中継ぎのほうが合っていると思います。
──どういった部分が合っていると思いますか。
井上 今は出力も上がってきたので、それを短いイニングに集中して投げられるという点です。自分は球種も少ないですし、変化球のコントロールもまだまだですから先発向きではないのかなと。アピールするなら先発ではなく、中継ぎのほうがチャンスがあるのかなと思います。
──中継ぎの厳しさ、難しさも感じているのではありませんか。
井上 中継ぎは試合展開に合わせて準備をしないといけないので・・・
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