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西武・秋山翔吾のコラム

今週のテーマ=一番打者

 

ただ、塁に出るだけではない。二番打者のスタイルもよく考えて打席に立つ


5月13日現在、出塁率は.422を数える。一番としての役割を果たしていることがうかがえる数字だろう/写真=小山真司


 一番として四球やヒットで塁に出れば7、8割は仕事ができた――と去年は考えていました。結果を出さなければ試合に出られなくなる状況でしたから、とにかく自分勝手な打撃が多かったのは確かでしょう。「ファーストストライクを打つ」もテーマでしたから。そういった形でOKだったのも二番に実績のある栗山(巧)さんが座っていたおかげ。初回の1打席目、僕が初球で凡退したら、二番がいきなり手を出すことなんかできません。しかし、栗山さんなら追い込まれてからも粘って、球数を増やすスキルもあります。だから、そのあたりは栗山さんに任せ切りになってしまっていた感覚でした。

 今年は少し違います。やはり、投手に10球投げさせて塁に出たほうが、初球でそれを遂げるより相手に与えるダメージは大きいでしょう。僕が粘れば粘るほど、後ろを打つ打者も積極的に打ちやすくなるのは間違いない。というか、もっと突き詰めて考えて、二番にどんな打者が入っているかによっても、アプローチは変わってきます。バントをする二番だったら僕がファーストストライクから打って塁に出て、すかさずバントで二塁に進んで、とテンポ良く攻撃するのも効果的でしょう。今年は相手投手、二番打者のタイプや調子、そしてチーム状況など、いろいろなことを考えて、一番として打席に立つようにしています。

 シンプルな考えで投手と対戦できるのは一番の1打席目だけ。立ち上がりは投手も探りながら投球してきます。気持ちの入り方も違うでしょう。ランナーもいないので、いきなり150キロ超のストレートを投げてくる投手は少ない。日本ハムの大谷(翔平)君であっても、160キロを初球から投げてこないでしょう。

 それに基本的に先頭打者に四球を出したくないから、ストライクゾーンへカウントをつくる投球となる。さらに、自分のテンポで投げてもきます。二番以降はランナーがいる場合もあり、クイックになったり、けん制を挟んだりもしてテンポが変わりますから。ヒットを打てるチャンスが大きいのが、一番の1打席目。そこは確実にモノにしたい気持ちも当然あります。

 たとえ、凡退したとしても前のめりでいたい。相手の思うような投球で打ち取られてしまうと、続く打者も「今日は出来がいいのかな」という目で見てしまいますから。だから、アウトになる姿勢も一番は問われるでしょう。

 自分自身が一番に向いているかどうかは分かりませんが、楽しさは感じています。去年1年間務めて、今年もここまでその役割を任せてもらって。もし打順が変わっても、違う選手の一番としての考え方も見ることができるからプラスになるでしょう。とにかく、非常にやりがいのある打順であることは間違いないです。


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PROFILE
あきやま・しょうご●1988年4月16日生まれ。神奈川県出身。183cm85kg。右投左打。横浜創学館高から八戸大を経て2011年ドラフト3位で西武に入団。プロ3年目にフルイニング出場を果たし頭角を現すと、昨季はシーズン最多の216安打を放ち、打率.359をマーク。侍ジャパンの一員としてプレミア12にも出場した。主なタイトルは最多安打(15年)、ベストナイン(15年)、ゴールデン・グラブ(13、15年)
秋山翔吾の“Show Must Go On!!”

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現役選手による隔週連載コラム。

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