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西武・秋山翔吾のコラム

今週のテーマ=交流戦

 

考え過ぎなくて済むので自分には合っている


今季も一番として高い出塁率を保っている。得意の交流戦で、さらに数字を上げることができるか/写真=高塩隆


 来週の火曜日(5月31日)、DeNA戦(西武プリンス)から交流戦がスタートします。昨年は打率.432をマークしましたし、過去の成績も悪くない。自分にとって交流戦に嫌なイメージはありません。パ・リーグとの対戦と比較して、シンプルな考えで打席に立てるのが交流戦。投手のデータ量に関しては、そんなにセとパの投手で差はないんです。ただ、軌道のイメージが湧かない変化球を、追い込まれてから投じられたら対応できないこともあるでしょう。打席に立ったときのイメージがセの投手にはありません。だから、シンプルに考えるしかないんです。

 頭の中で分かりやすく、データを整理して打席に立てる。特に、今の交流戦は1カードのみの対戦。自分自身も、相手投手も、次カードの対戦に向けて、エサをまくということもしてきません。その場ですぐに何かを感じることも大切ですし、先の対戦がないということは、打ち取られたボールをそれ以降、引きずらなくてもいいということにもなります。つぶしておかないといけないボールは少なくなる。僕は考え過ぎてしまうタイプなので、打てないボールを捨てていくという取捨の部分では、リーグ戦より腹をくくれるという感覚を持っています。

 それに、例えば10打席連続で凡退している投手に対して、同じやられ方はできない。だから、極端に言えばカーブだけを待つ、というような打席がパの投手との対戦ではあります。だけど交流戦では、そういった試みはなかなか難しい。確率の高いボールを狙っていくことに、偏りが多くなると思います。

 気持ちもリセットされます。シーズン開幕、交流戦開幕、後半戦開幕など、区切り、区切りではなんとなくそういった感じになる。球場も変わりますし、対戦相手も変わる。例えば交流戦がなく、ずっとオールスターまでパとの対戦が続いていくという流れよりは、新鮮な気持ちになって、それはプラス点です。

 普段プレーしない球場で、試合に出るのも楽しみなこと。今年はマツダ広島、甲子園、神宮ですか。今年で言えば神宮が一番楽しみ。僕は出身が神奈川なので、地元の友達が見に来やすい。すでに、そういった連絡もありますから。そういった意味で、今年はハマスタで試合がないのが寂しいです。やっぱり、地元ですし、ハマスタでプレーするときは、気持ちが1個、乗っている感じになりますからね。

 印象に残っているのは1年目。一軍昇格して、すぐに中日戦(2011年5月20日)でスタメン起用された試合です。相手先発は左腕のチェン(現マーリンズ)だったので、「今日のスタメンはないかな」と思っていたんですけど、すぐに使ってもらえて。非常に驚いた記憶があります。試合でも2安打をマークすることができ、余計に強く心に残っていますね。だけど、そのあとも結果を出していければ、「あの試合を転機に……」と言えるんですけど、そのあとが続かなかったので(笑)。

チームの投手で打ちそうな感じが漂うのは雄星


 セとパで野球の違いを感じることもあります。僕の場合は一番打者なので、セの本拠地で試合をやる場合は投手の次に打席に入ることになります。それで、例えば八番、九番が連続して倒れた場合。その中でも九番の投手が内野ゴロで一塁へ走ってアウトになったら、やっぱり僕は初球から打ちづらいところがあります。すぐにチェンジになって、投手が十分な準備を整えられないままにマウンドに上がることになってしまいますから。そういったシチュエーションは、そう多くはないですけど、九番に投手が入っていることで、一番打者がやることが少し変わってくるところもあります。

 チームの投手で打撃センスがあるのは岸(孝之)さんですけど、打席に立って打ちそうな感じがあるのは(菊池)雄星です。もし、雄星が打席に立って、僕が守っていたら、嫌な感じがするでしょう。バットに当たるか当たらないか分からないですけど、思い切り振ってくる。手がしびれたりするから、常にはできないでしょうけど、例えば一死満塁とか、バットに当たれば1点が生まれる可能性が高いケース。打つそぶりもあまり見せなかったら、投手も投げやすいでしょうけど、雄星のように右足に全部体重が乗るような打ち方をしてくると「何かが起こるのでは」と守っている側も思ってしまう。

 スイングが下手にきれいだと力が伝わり切らないこともありますけど、当たらなくてもいいからとバンッと振ってくる。野手がそういったスイングをすると、確率が悪くなるのでダメですけど、投手ならできる。もともと打率も打って1割5分くらいでしょうから。だから、振る価値はあるはず。“宝クジ”を買わないのは、もったいないですよね。


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PROFILE
あきやま・しょうご●1988年4月16日生まれ。神奈川県出身。183cm85kg。右投左打。横浜創学館高から八戸大を経て2011年ドラフト3位で西武に入団。プロ3年目にフルイニング出場を果たし頭角を現すと、昨季はシーズン最多の216安打を放ち、打率.359をマーク。侍ジャパンの一員としてプレミア12にも出場した。主なタイトルは最多安打(15年)、ベストナイン(15年)、ゴールデン・グラブ(13、15年)
秋山翔吾の“Show Must Go On!!”

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現役選手による隔週連載コラム。

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