プロ野球やアマチュア野球に関する歴史を展示している野球殿堂博物館。その中に図書室がある。明治時代から最新のものまで約5万冊を超える図書・雑誌を所蔵している。そこで今回は野球の歴史を伝えている司書を紹介する。 取材・構成=椎屋博幸 
野球殿堂博物館 図書室司書・永沼里菜子
図書から野球の熱を感じる
東京ドームの21番ゲート右側に「野球殿堂博物館」がある。プロ・アマチュア野球に関する資料を展示し、野球の歴史と今が分かりやすく紹介されており、多くの野球ファンが、連日訪れている。その博物館の中に、野球を中心とした約5万冊の資料を所蔵している「図書室」がある。現在は事前予約制であるが、ここには野球の歴史を知る上では貴重な本や雑誌、新聞などの資料が多く保存され、記者などのメディア、研究者、そして野球ファンへ資料を提供している。ここの図書室には2人の専任の司書がおり、資料の収集や利用者に資料を提供するための整理作業、劣化が進む資料のデジタル化、子ども向けのイベント運営、調べ物の相談にのるレファレンス対応などその業務は多岐にわたっている。利用者が閲覧したい資料を請求すると、欲しいもの、それに関連する資料などを探し出し、丁寧な対応をしてくれる。
「昔の本や雑誌などの資料と向き合っていると、著者や記者の方々が『野球はこんなに面白いスポーツなんだ』ということを紙面、誌面を通して伝えようとしている、その熱というものをすごく感じます。だからこそ、野球がここまで大きく発展をしているのだ、と」
今年で図書室の司書となり6年目になる永沼里菜子さんは、就職するまで野球とはまったく縁がなかった。「野球という言葉は知っていましたが、ピッチャーとバッターがいて、打って得点が入るスポーツだ、という程度の知識しかありませんでした」。中央大学を卒業後、早稲田大学の総合学術情報センター(中央図書館)に勤務。ここが早大野球部の練習場であった安部球場の跡地ということは聞いていたが、詳細は分かっていなかったという。
子どものころから本が大好きで、特に小説と伝記が好きだった。小学生のときはSF作家の星新一にはまった。SF小説が好きというよりも、星新一の独特の世界観が好きだった。その後も多くの小説を読んだが・・・
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