
9回打ち切りの規定でチーム実力差が完全に出てしまうシーズンになりそうです。阪神対ヤクルトの開幕カードも選手層の差が出て阪神が3連勝でしたね[写真=高塩 隆]
「9回打ち切り」という規定がここまでチームの実力差として出てしまうのか、という開幕3連戦でした。監督を経験した者としては、9回までの野球では、野球のだいご味を味わえない、「何か」が起こらない、野球になってしまうと感じましたね。
ベースボールの発祥の地、アメリカには引き分けという概念がありません。どうやって9回までに勝敗をつけるか、が勝負。野球は9回を過ぎたら、勝ち越すまでイニングは永遠に続くよ、というゲームで、だからこそ、いかに与えられた戦力をうまく使って勝ちを目指すか、という面白さがあるんです。
皆さんも、試合を見るときに延長があることを前提として、試合展開を見ながら、どの中継ぎ投手を使うのかを予測するはずです。代打にしても、延長に入ったときに残しておきたい代打がいるわけで、9回の中でどう起用していくのかを見るのも、野球の面白さの一つでしょう。
組織で戦う面白さを全部排除してしまう「9回打ち切り」。当然、新型コロナ禍の中で21時辺りで試合終了させたいという思いはすごく分かります。しかし、・・・
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