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デーブ大久保 さあ、話しましょう!

デーブ大久保コラム「7年ぶりの現場は本当に激務でした。その中で見えてきたものがありました」

 

優勝するようなチームは、少しのことでもマウンドに内野陣がスーッと集まります。そういう意識付けが必要だなと、1年間現場に戻り、再認識しました[写真=毛受亮介]


 巨人を退団してから約2週間が過ぎました。毎日の激務から解放され、現在はリラックスした状態で日々を過ごしています。今後、お店のこと、そして野球解説者としてやっていく上で、少し充電をしているところです。

 もう1度、1年間を思うと、激動でした。2015年秋に楽天監督を辞任してから7年ぶりの現場復帰。50代半ばで現場に戻って疲れを感じたのは体力よりも心でした。そして何より、西武、楽天時代よりも巨人のほうがはるかにきつかったですね。報道される身として話したことのすべてに責任を持っていますが、それでもきついことがありました。

 それと監督を経験していたことで、コーチ時代よりもチーム全体のことが目に留まって「ああすればいいのに」「こうすればいいのに」ということが多くあったのです。しかし、それは担当分野ではないので、言えない自分がいることもストレスになりましたね。あくまでも打撃チーフコーチとしての役割を全うするということだけに集中していました。

 その中でやはり1年間戦って強いチームとそうでないチームとの差を感じたこともありましたね。もちろん、打撃の面では責任を感じていますよ、ということを前提で話します。やはり、強いチームは、守備の面で何かあったときに、内野陣がすぐ集まっているな、ということです。

 優勝した阪神は特にそこの傾向が強かったなあ、と。大山(大山悠輔)、木浪(木浪聖也)、佐藤(佐藤輝明)、中野(中野拓夢)の内野陣が、小さなことでも、誰かが投手の近くに行くとスーッとマウンドに集まっていました。西武の黄金期のときの内野陣も、そういうことがよくありました。

 それはチームの意識が一つになっているという証拠でもあります。全員が勝利への意識が高いので、危険を察知して、自ら間(ま)を取りにいったりできるんです。巨人を含めBクラスのチームを見ているとそこが希薄に見えました。

 ただ現場の選手たちは自分自身のことで必死なので、そういう部分に気が付かないことが多いんです。だからそこに助言をいれられるのは担当コーチです。ただ、それを担当コーチに言うと、私の越権行為になりますので、伝えていませんでした。

 それと先週もお話をしましたが、走塁の部分です。阪神の大山を例に出してしまいますが、四番があれだけ手を抜かずに走ったら、チームはいい方向に行きます。こういうことに気が付いてしまうのは、先ほども言いましたが監督を経験したから。

 巨人の阿部(阿部慎之助)新監督は、10月15日時点でヘッドコーチを決めていません。こういう細かいことに対し、苦言を言える監督経験者をヘッドにするのが、新監督には最適だと思います(※10月16日に二岡智宏1軍ヘッドコーチの就任が発表)。1年間現場に戻ってみて、チームワークの部分で、あらためて野球の難しさと面白さを感じることができましたし、感謝しています。

PROFILE
大久保博元/おおくぼ・ひろもと●1967年2月1日生まれ。茨城県出身。水戸商高から85年ドラフト1位で西武に入団。トレードで巨人入りした92年に15本塁打。95年現役引退。野球解説者やタレントを経て、2008年に西武コーチに就任し日本一に貢献。12年からは楽天打撃コーチ、二軍監督を経て15年に一軍監督に就任した。15年限りで辞任し、16年から野球解説者をこなしながら新橋に居酒屋「肉蔵でーぶ」を経営している。今年から巨人一軍打撃チーフコーチを務める。

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デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

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元楽天監督、現解説者の「デーブ」こと大久保博元氏の連載コラム。

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