
日米通算381セーブの大投手。全盛期は防御率が0.90の97年、0.64の98年だろう
狙っても打てなかった
今週号は「変化球特集」ということですから、私も現役時代に対戦したピッチャーの変化球について書いてみたいと思います。
一番は、横浜の大魔神・
佐々木主浩さんですね。特にメジャーに移籍前、90年代のフォークは、まさに魔球でした。ストレートと同じ軌道で来て、手元に来てから落ちる。しかも、打者の視界では真下に落ちるようなすさまじい変化をしました。
私は、基本的にはストレートを待って変化球に対応していましたが、センターから逆方向に打ち返す意識があれば、どんな球でも大体は拾えました。ただ、佐々木さんの場合、追い込んだらフォークか真っすぐの2つに1つなのに、真っすぐ待ちでは、フォークは絶対に打てません。それどころか、フォークを狙っても、せいぜい低めのボールになるワンバウンドの球を振らないくらい。四球は選べても、なかなかヒットは打てませんでした。
佐々木さんで驚いたのは、高めに抜けたような軌道からのフォークです。ボールだと思って見送ったらストライクとジャッジされたこともあります。カーブのような変化でしたが、カーブならまだ対応できますけど、特に佐々木さんのフォークの軌道は、途中まで真っすぐとの見極めがつきませんでした。
数字を見ても、対戦成績は打率.184。まったく打っていませんが、97年8月14日に一度、草薙球場でホームランを打ったことがあります。ダメでもともとの気持ちで、ストレートを思い切って振ったときですが、あれは、うれしかったですね。いい思い出です。
いい変化球の条件
現役ではアメリカに行った
ダルビッシュ有(レンジャーズ)のスライダーは・・・
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