
2000安打を達成したラミレス。13年限りでDeNA退団し、1年間独立リーグでプレーした
プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は4月6日だ。
今年は
荒木雅博(
中日)、
阿部慎之助(
巨人)、
内川聖一(
ソフトバンク)、日米通算だが
青木宣親(アストロズ)など、2000安打達成が濃厚な選手が何人もいる。ただ、外国人選手でNPB通算2000安打となると過去、この男しかおらず、おそらく今後誕生することもないだろう。
現DeNA監督のアレックス・ラミレスだ。パイレーツでは将来の主軸候補と期待されながら、2001年26歳で
ヤクルトに入団した。同年143安打をマークし、優勝に貢献。長打力とアベレージを併せ持ち、同年から12年連続130安打以上、11年連続20本塁打以上をマークし続け、本塁打王2回、打点王4回、首位打者1回に輝く。07年には当時、右打者唯一の200安打以上となる204安打を放っている。
08年巨人に移籍し、同年と翌09年に連続MVP。12年にはDeNAに移籍し、13年4月6日に快挙達成となった。
相手は古巣ヤクルトが相手、舞台は雨の神宮だった。投手はラミレスが「セ・リーグでもっともいい投手の一人」と称賛していた左腕・
石川雅規だ。6回表の第3打席、ファウルで粘り10球目をレフトスタンドにソロ本塁打で達成した。ベンチの
中畑清監督(当時)は、戻ってきたラミレスに抱き着き、祝福した。
「2000安打という数字がこれから来る外国人選手にとっての1つの目標になってほしい。そして、この記録で“ラミちゃん”というキャラクターが、ただのいい選手からもう1ランク上の選手になれたと思う」
陽気なパフォーマンスで沸かせた男だが、実は、研究熱心な男だった。
16年からDeNAの監督となり、いきなり3位に食い込むと、クライマックスシリーズでは2位巨人を撃破した。
ファンもラミレス自身も、次の目標はもう優勝しかない。
写真=BBM