
シーズンでは202イニング登板でリーグ最多の222奪三振をマーク。先発のイニング超えは、それだけでもすごい
プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は4月10日だ。
現在はレンジャーズで活躍する
ダルビッシュ有(当時
日本ハム)が圧巻のピッチングを見せた。
2010年4月10日の
ソフトバンク戦(ヤフードーム)でダルビッシュは8回を投げ、被安打4、1失点、先発全員からの12奪三振で勝利投手に輝く。これで自身2度目の4試合連続2ケタ奪三振とした(13、11、11奪三振)。
2度の4試合連続は
野茂英雄(近鉄)、
伊良部秀輝(
ロッテ)に続く史上3人目だが、開幕戦からの4試合連続は史上初となる。ダルビッシュは「先発は1週間に1回しか投げないので、何より勝つことが大事」と記録には興味を示さなかったが、09年シーズン終盤に故障離脱した悔しさもあって、オフに新球ワンシームをマスター。「自分の持ち球はすべてウィニングショットになっています。実際にどの球でも三振を取れますしね」と自信を深めていた。
加えて、この日の熱投には“リベンジ”の思いもあったはずだ。3月20日、札幌ドームでの開幕戦の相手が同じソフトバンク。147球で完投、13三振を奪いながら、要所でソフトバンク打線につかまり、自責点3、失点5で敗戦投手になっていた。「何としても勝ちたい」。その執念を感じた一戦でもあった。
それにしてもであるが、この年ダルビッシュは12勝8敗ながら防御率1.78で最優秀防御率となっているが、26試合の登板のうち100球以上が24試合、140球以上が9試合、さらに言えば、150球以上が2試合もある。7年前ではあるが、今からは想像できない球数を投げていたことになる。
なお、ダルビッシュは続く4月17日の
西武戦(西武ドーム)でも10三振をマークし、記録を5試合に伸ばしたが、記録は、そこでストップしている。
写真=BBM