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春季ブラデントンキャンプで、右が森繁和、左が松沼雅之。中央はパイレーツ主軸打者で、この年MVPにもなったスタージェル
プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は4月14日だ。
4月12日の
ヤクルト戦(神宮)でプロ初勝利を飾った
中日の新人・
三ツ間卓也。試合後、そのウイニングボールをスタンドに投げ入れる“マネ”をして、三ツ間をびびらせたのが、“コワオモ(怖くて、面白い?)”の森繁和新監督だ。延長10回の苦しい戦いで、ようやく今季2勝目。はしゃぎたい気持ちも分かる。
コーチとして
落合博満監督時代の中日黄金期を支えた百戦錬磨の指揮官にも、当然ながら初々しきルーキー時代はあった。
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三ツ間のウイニングボールを投げかけて戻した森監督(右)
1979年は、クラウンライターから球団名を変え、本拠地も福岡から埼玉・所沢に移転した
西武ライオンズ初年度だ。そして4月14日は新球場・西武球場(場所はいまと同じだが、まだ屋根がない)の記念すべきこけら落とし(
日本ハム戦)だった。西武グループの豊富な資金力を背景に50億円を投じ、“超近代型”とも言われた球場だ。
福田赳夫元首相が始球式を行う、ド派手なセレモニーから始まった試合で、西武の先発マウンドに立ったのが、この年のドラ1新人・森繁和だ。住友金属から4球団の競合となり、西武入りした即戦力ルーキーながら、4月9日の初登板は4回途中5失点で敗戦投手。荷が重いようにも映るが、西武は開幕から5連敗、しかもトータル34失点と投壊状態。ほかに選択肢がなかったとも言える。
森は結局、5回5失点で降板。試合も1対7で敗れ、西武は本拠地開幕戦を飾れず、6連敗となった。
ただ、新人森投手は、お世辞ではなく、よく頑張った。自責点はゼロ、失点は7失策の守乱からだった。それでも森は「こんなこともありますよ」と言い訳なし。いまに通じる肝の据わりっぷりを感じる。
西武はそのまま開幕12連敗(引き分け2をはさむ)で、最終的には最下位。森は203イニング3分の1と投げまくったが、結局5勝16敗7セーブ、防御率4.51に終わっている。
BBM