
横浜高は今夏、2年連続17回目の甲子園出場を狙う。そのキーマンとなるのが主将・福永奨(左)と増田珠の2人である
5月31日に発売となる『高校野球マガジン⑦』は、今夏の神奈川高校野球を特集する。
表紙を飾ったのは増田珠と福永奨。2年連続での夏甲子園出場を目指す横浜高のキーマンコンビである。2年生が中心のチーム編成にあって、経験豊富な3年生両雄の役割は重要だ。
増田は今秋のドラフト上位候補に挙がる逸材であり、名門・横浜高で1年夏からレギュラー。中学時代、U-15侍ジャパンで四番を任された。今年9月にはU-18ワールドカップがカナダで開催されるが、有力候補の一人と言っていい。
昨年8月のアジア選手権では
藤平尚真(現
楽天)が横浜高から代表入り。同右腕はU-15に続いて日の丸を背負ったが、増田も「2世代」でのジャパン入りへの思いは人一倍強い。
もちろん、母校を甲子園へ導くことが先決だが、増田が「一緒にカナダへ行きたい」と認める捕手がいる。
横浜高で主将を務める福永奨だ。戸塚シニアでは、3年夏の全国大会4強、ジャイアンツカップ1回戦敗退。日本代表として出場した3年夏の全米選手権で優勝し、ベストナイン受賞した実力者だ。
卓越したインサイドワークに加え、バットでもパンチ力ある打撃を披露。もちろん、リーダーシップも旺盛で、キャッチャーをするために生まれてきた、と言っても過言ではない。
順風満帆に見える2人にも、大きな挫折があった。詳しくは『高校野球マガジン⑦』に掲載されているが、一つだけヒントを――。
増田の右親指をよく見てほしい。手袋だけでなく、黒のサポーターを装着している。この〝お守り〟こそ、増田の野球人としての成長の証だ。
第99回全国高校野球選手権神奈川大会は7月8日、横浜スタジアムで開幕。今号の特集ページには横浜高のほか、東海大相模高、慶應高、桐光学園高ら有力校の情報が詰まっている。
文=岡本朋祐 写真=榎本郁也