
鎌ケ谷で懸命なリハビリが続く大谷翔平。交流戦中盤での復帰なるか!?
ペナント開幕直後は相次ぐ故障者に悩まされたが、打撃陣に関しては戦力がようやく整ってきた
日本ハム。首位打者の
近藤健介は依然として好調を維持し、開幕から45試合を消化しても打率4割2分近くのハイアベレージ(5月28日現在)をキープしている。その中で懸念材料は両ヒザに不安を抱えるコンディション面。ここまではほとんどが指名打者での出場であり、セ・リーグの本拠地で守備の負担がどう打撃にも影響してくるか。また、仮に大谷翔平が復帰してきた場合に近藤をどのポジションで起用していくのか。交流戦制覇の大きなポイントになりそうだ。
そのほかの野手陣では新戦力の
大田泰示が持ち前のパンチ力で外野のレギュラーに定着。さらに不振の
岡大海にも当たりが出てきて、
西川遥輝とともに形成する外野はほぼ固定できるようになってきた。気になるのは大谷の状態。すでに屋外でのフリーバッティングも開始し、早ければ交流戦中盤の合流にも光が見えてきたが、まだ具体的な復帰のメドは立っていない。さらに投手としてマウンドに上がるのは7月以降になりそうで、仮に合流できたとしても交流戦は打者としての起用が濃厚だ。
先発投手陣は交流戦開幕前に再編を余儀なくされた。エースの
有原航平が不調で5月28日に登録抹消。さらに
高梨裕稔も本調子でなく、一時的に中継ぎに配置転換されるなど苦しい台所事情となっている。その中でメンドーサ、
加藤貴之、
浦野博司に加え、状態が上向きの
村田透、
斎藤佑樹、
中村勝らで序盤は戦っていくことになりそうだ。一方で
増井浩俊、
マーティン、
宮西尚生らを中心にしたブルペンは安定した力を見せており、いかに先発陣が試合を作ってバトンを渡せるかが交流戦制覇の大きなカギを握っている。
2007年には優勝、過去12年で勝ち越しも9度を数える得意の交流戦。昨年日本シリーズでも対戦した
広島をはじめ、
巨人、
DeNAの2016年シーズンのAクラスの球団と本拠地の札幌ドームで戦えるプラス要素も大きい。昨年の日本一チームが得意の短期決戦で大逆襲となるのか。パ・リーグの覇権争いの行方をも左右する重要な18試合になりそうだ。
写真=BBM