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交流戦12球団戦力CHECK/ロッテ

【2017交流戦/ロッテ】“粘り”を取り戻し浮上のきっかけにしたい

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交流戦では通算打率.343の角中勝也が打線のカギを握る


 交流戦では過去2度の優勝、通算勝率でもソフトバンクの.625に次ぐ.556をマークし、昨季も12勝6敗で2位。巻き返しのきっかけとするにはもってこいの舞台だ。開幕から苦しい戦いが続いていたが、ようやくどん底からは抜け出した感があるのも追い風となる。

 開幕からチーム打率が1割台に低迷していた攻撃陣は、5月26日のオリックス戦(ZOZOマリン)でついに打率を2割に乗せた。伊東勤監督は頻繁な選手の入れ替えでテコ入れを図りながらも、「引っ張るべき選手が沈んでいる」と打開策を見出せずにいたが、わずかながら復調の気配が見えてきた。

 何より核となるべき選手が戻ってきたことは大きい。ケガで戦列を離れていた角中勝也を復帰直後から四番に据え、前後を固める清田育宏鈴木大地も当たりを取り戻してきた。ベテラン・井口資仁も元気なところを見せており、角中自身の調子が上向けば、しっかりと〝打〟は〝線〟になっていくはずだ。

 投手陣にも上昇気配がある。指揮官が「先に点を取られると取り返せない」と嘆いていたように、先発陣には「先に点をやれない」というプレッシャーがかかり、四球から崩れるケースが目立っていたが、少ないながらも援護点をもらえるようになったこともあり、安定感を取り戻しつつある。

 これまで一度もつかめなかった〝勢い〟を手にしかけているだけに、ホームで迎える阪神との最初のカードが重要になる。〝勢い〟は勝つことでしか得られないが、昨季は敵地で3タテを食らわせた相手だけにチャンスはあるはず。その後も広島中日と通算成績で分のいい相手が続くのは好材料だ。

 とはいえ、勝利をつかむにはロースコアの接戦に持ち込み、チームカラーの〝粘り強さ〟を発揮できる展開に持ち込むのが近道。カギとなるのはやはり先発陣だ。交流戦歴代3位の23勝を誇る涌井秀章、安定した投球を続ける二木康太を軸に、不調で二軍調整が続いていた石川歩の復活も必須になるだろう。

 終盤勝負に持ち込めれば、クローザーに抜てき後もさすがの存在感を見せる内竜也からの逆算で試合を運べる。層が厚いとは言えないが、リリーフ陣で勝ちパターンを作ることができるだろう。Aクラス入りへの望みをつなぐためにも、交流戦の舞台は早くもシーズンの正念場となる。
写真=BBM

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