10月14日からクライマックスシリーズが始まる。同シリーズは2007年からスタートし、今年で11年目。数々の激闘を生んできたが、ここでは
楽天が初めて出場した2009年の第1ステージを振り返る。
ズバズバ的中した“最後のさい配”
2009年、見事にクライマックスシリーズ第1ステージを勝ち抜いた楽天
◎第1戦=10月16日@Kスタ宮城 H 000 400 000=4
E 304 003 10X=11
◎第2戦=10月17日@Kスタ宮城 H 000 000 010=1
E 000 130 00X=4
2009年限りでの退任が決定した楽天・
野村克也監督。その“最後のさい配”がズバズバと的中した。
第1戦は両エースの投手戦も予想されたが、一番に起用された楽天・
高須洋介が
ソフトバンク・
杉内俊哉の2球目、146キロ真っすぐをとらえ、レフトへいきなり先頭打者本塁打。
「出合い頭の一発。チームに勢いを与えることができて良かった」(高須)
五番に打順を上げた
セギノールにも2ランが飛び出して初回3点を先制。さらに3回には1点を追加したあと一死一、二塁(二走・
鉄平、一走・
山崎武司)から無警戒のホークスバッテリーの虚を突いて重盗で揺さぶる。首脳陣批判で外されたリンデンに代わって「六番・レフト」に抜擢された
中島俊哉は、左キラーの本領を発揮して2点本塁打。打線が面白いようにつながって、計7点を奪い杉内をKOした。
ソフトバンクは4回表にオーティズの適時打と失策絡みで4点を返したものの、中継ぎ陣が後半持ちこたえられず結局、ワンサイドの展開になった。楽天は故障から復帰したキャッチャー・
藤井彰人も2カ月半ぶりの“一軍試合”ながら、好リードで
岩隈久志の完投勝利を支えた。
勢いに乗った楽天は、第2戦でも先発・
田中将大が9回7安打、1失点の力投。2枚看板の連続完投で一気に勝負を決めた。
この試合でも七番でスタメン出場した
中村真人が3回に先制タイムリーを放ち、野村監督の起用にこたえた。トドメは5回裏、2試合連続となる四番・山崎武の3ラン。野村野球を吸収して“再生”した不惑の主砲は、指揮官と1試合でも多く戦うべく、恩返しに燃えた。
第2ステージ進出を決めた野村監督は試合後、超満員のスタンドのファンに「何としても日本一、頂点に立って、皆さんに恩返しをしたい」とあいさつ。自身の退任問題やリンデンの登録抹消などのゴタゴタ劇は、せっかくのCS初進出に水を差したが、監督も選手も気持ちを切り替えて目の前の戦いに臨み、本気で頂点を目指す覚悟を示した。
写真=BBM