2018年に創刊60周年を迎える『週刊ベースボール』。おかげ様で、すでに通算3400号を超えている。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。 もっとも「よく眠る男」稲尾
今回は『1959年4月15日号』。創刊53号で定価30円だ。センターカラーは『期待の巨砲・王』と題し、打撃練習中の
巨人・
王貞治。センターグラビアでは投手から外野手になった王が今度はファーストに挑戦したオープン戦にページを割いている。見出しは『オット危ない王一塁手』。かなりポロポロとエラーをしていたらしい。
本文巻頭は『特集
金田正一と
稲尾和久~“打たれた”実力NO.1投手の現実』。簡単にまとめてしまえば、国鉄の金田、西鉄の稲尾と球界を代表するエース2人がオープン戦では意外と打たれているが、まったく問題ないよ、大丈夫、という話だ。稲尾は後ろグラビアでも『悠々たるサイちゃん』の見出しで登場。ちなみにサイちゃんは、目が細いところからついた稲尾の愛称で、命名は先輩の
河村英文だ。
稲尾は、当時の球界でもっとも「よく眠る男」と言われていたという。捕手の
和田博実の言葉があった。
とにかく眠る男だ。時間があれば、どこでもかまわないで眠る。そして、眠り方がうまい。汽車の旅を続けるときなど、寝台に横になるとすぐ眠ってしまう。宿舎で同室になったときも、ふとんにもぐりこむとすぐスヤスヤ寝入ってしまうので、暑い夏などは、よく眠れる稲尾がうらやましい。
13回目となった巨人・
長嶋茂雄のプレーヤーズコラム『ぼくの日記帖』では、オープン戦不振で「2年目のジンクスか?」と言われていた長嶋の力強いコメントがある。
いまはフォームの研究の過程です。決してスランプなどではありません。ましてや“二年目のジンクス”などではありませんからご安心ください。ぼくだって人間です。打てないときはあります。でも、ぼくはバットマンです。バットに生きる道を選んだのです。このままではペナント・レースを迎えることができないことをよく知っています。安定したフォームでみなさんのご期待にお応えできるのも、もうすぐです。
連載小説『黒いペナント』は最終回。野球賭博と男女のドロドロした話だったが、次週からスタートするのは『青春の打席』。打って変わって、快男児たちの「愉快な奇行や青春のエラーを中心」(著者・藤沢恒夫の作品紹介文より)とした物語となるらしい。
表紙は南海の野村克也。2月4日号ではマスク姿だったが、このときは完全に外している。シャレもあってか?
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM