
かなり細かった新人・井口
2017年限りで現役引退、18年シーズンから
ロッテの新監督としてスタートした
井口資仁。今回は初々しきルーキーイヤーの自主トレ初日だ。
青山学院大で東都大学リーグ史上最多の通算24本塁打をマークした遊撃手(当時は井口忠仁)。まさに攻守走三拍子そろった逸材だった。プロの複数球団の大争奪戦の末、ダイエー(現
ソフトバンク)を逆指名し、96年秋のドラフトで1位指名を受けて入団した。その最大の理由として挙げていたのが、尊敬する大学の先輩・
小久保裕紀の存在だったという。
97年1月13日は小久保らとともに沖縄・浦添球場で自主トレをスタート。20度を超える気温もあって、かなり飛ばしていた井口は、「早めに打って調整したい。オープン戦から出たいんで、キャンプ初日に合わせてやっていきます」と語り、実際、2日後には早くもマシン打撃を行った。
これには「沖縄では飛ばしすぎず下半身を作りたい。キャンプになったらいくらでも振れるから」とスローペースを宣言していた小久保も燃え、その隣でバッティング練習を開始。前年は屈辱の最下位に終わったダイエーだが、来る黄金時代の準備は着々と進んでいた。
写真=BBM