
2月には自主トレのため渡米。活躍が期待されたが……
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は1月25日だ。
今回も小ネタである。
以前、元
ヤクルト・
古田敦也の将棋好きの記事を載せたことがあったが、元
阪神ほかの
井川慶もなかなかのものだった。今回は井川が2006年に5年連続2ケタ勝利を挙げ(14勝)、ポスティングでのヤンキース移籍が決まった後の話だ。
2007年1月25日、井川が日本将棋連盟(米長邦雄代表)から「将棋親善大使」に委嘱され、東京・千駄ヶ谷の将棋会館でその委嘱式が行われた。大使委嘱はアメリカでの将棋普及を期待されてのことで、井川には背番号と同じ29組の将棋盤・駒セットが贈られた。
この日、初段免状も授与された井川は「これでコミュニケーションがとれたら最高です。ロッカーでみんなに配りたいです」と笑顔。同僚になる
松井秀喜についても「ぜひお手合わせしたいですね。第一手もいまから考えます」とノリノリで話していた。
これまでの日本人投手の成績を考えれば、井川がメジャーでそれなりの活躍ができる可能性は高いように思われたが、結局メジャー登板は2年間で16試合に終わった。果たして29組のセットは配り切れたのか(この連載は基本的に出来事が起こった時点の呼称、肩書きを使用)。
写真=榎本郁也