
就任3年目のラミレス監督の下、故障者なしで開幕を迎えたい
プロ野球は2月1日に一斉にキャンプイン。各球団は精力的にメニューをこなしていた。沖縄・宜野湾でキャンプを行う
DeNAも肌寒い天候と強風に悩まされながらも「初日からハードワークでいく」とのラミレス監督の言葉どおり好スタートを切った。
セ・リーグ3位からCSを勝ち上がり日本シリーズを戦ったメンバーはほぼ変わらず、新たに
阪神からFAで
大和が加入。新人ではドラ1・左腕の
東克樹、外野のレギュラー争いに参戦するドラ2・
神里和毅ら一軍候補が加わり、戦力は整ってきた。20年ぶりとなるリーグ優勝を狙えるポジションにいると言っていいだろう。
しかし、こうした上昇ムードのチームで気をつけたいのが故障だ。ラミレス監督が指揮を執った2年間、一軍のレギュラークラスが故障やケガで長期離脱することなくここまできた。昨シーズンを振り返れば
宮崎敏郎(左脇腹の違和感)、
石田健大、
ウィーランド(ともにヒジの違和感)らが数週間から1カ月ほどチームを離れることはあったが、シーズンを棒に振るような深刻な故障者は出なかった。
一方でキャンプからFA移籍組が早々にリタイアした
巨人、シーズンが幕を開けるとレギュラー陣に故障者が相次いだ
ヤクルトはBクラスに甘んじた。主力がしっかりと試合に出続けていたこともDeNAが2年連続でAクラス入りした要因の一つでもある。
主力選手の離脱は戦力ダウンはもちろんのこと、チーム全体の士気にも影響を及ぼし、そのダメージははかりしれない。故障者やケガ人を出さないためには、選手自身の日頃のケア、さらにトレーナーをはじめ裏方のバックアップも必要となる。戦力補強のために使う時間やお金と同じように、離脱者を出さずシーズンを戦い抜く“戦力ダウン対策”もしっかりとしておきたいところだ。
文=滝川和臣 写真=大賀章好