投手陣の下半身強化

12球団それぞれ特徴あるメニューが見られるのもキャンプの醍醐味の一つ
キャンプではシーズン中には見ることができない練習メニューが見ることができる。例えばベースランニング。安打を放った際の一塁オーバーランの確認、二塁から単打でホームにかえってくる練習など野手陣が黙々とメニューをこなしている。
どうすれば最短距離でベースを回れるのか──少年野球や高校野球でも行われている走塁練習をロペスや
筒香嘉智が真剣にやる姿は非常に新鮮だ。
そんな“キャンプならでは”の光景に「ぶどう畑」がある。投手陣が行うメニューで、左右に転がされるボールをリズムよく処理していくのだが、頭上の低い位置に張られたネットがミソ。屈んだ状態をキープしながらゴロ捕球をせねばならず、下半身強化につながるのだという。
左右に10往復もすれば太腿や下半身への負荷はかなりのもので、投手陣からは悲鳴の声が上がっていた。ゴロを転がす
木塚敦志投手コーチが現役時代から受け継がれている伝統のメニューが、投手陣の足腰をつくっている。
文=滝川和臣 写真=小山真司