長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。 ハワード[1974太平洋/外野手]

太平洋・ハワード
期待外れの代名詞のように言われるのが、1974年、太平洋に入団した
フランク・ハワードだ。メジャー通算382本塁打、本塁打王2回、打点王1回の超大物で、開幕前には「ハワードが今シーズン、何本ホームランを打つか」という懸賞が出るほどの騒ぎになった(もちろん、球団が盛り上げるためにやったことだが)。
しかし、身長2メートルはいいが、体重が公称で113キロ、実際には135キロ近くと完全にウエートオーバー。さらに日本でうまいものを食べたためか、日に日に巨大化していく。
結局、打ちまくったのはキャンプの打撃練習とオープン戦のみ。開幕前に右ヒザを痛め、公式戦は開幕戦1試合の出場のみで退団となった。
つまり、懸賞の答えは「0本」。正解者は13人で、抽選でグアム旅行が当たったというが――。
写真=BBM