長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。 ホプキンス[1975-76広島→77南海/内野手]
広島史上屈指の優良助っ人・ホプキンス。1975年に来日し、広島の初優勝イヤーに91打点を挙げている勝負強きバッターだ。
当時から空き時間に学術書を読みふけっていたが、実はホプキンスの少年時代の夢はメジャー・リーガーと医者。来日前のメジャー時代には、オフに大学院に通い、生物学を勉強していた。日本でも広島大で生物学の研究をし、野球をリタイアした後は、そちらの道に進もうと思っていた。
76年限りで広島を退団し、アメリカのラッシュ大学の医学部に入ることが決まったが、そこの校長が日系2世で、日本でのホプキンスの活躍をよく知り、「どうせならもう1年やってから入学しては」と勧められ、南海でプレーしてから入学した。
卒業後は81年に整形外科医を開業し、その後、大学で生物学の教授にもなっている。
写真=BBM