
堂々たるピッチングに見えたのだが
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか紹介していく。今回は3月7日だ。
オープン戦で新外国人選手が登場し始めているが、やはり助っ人は実際にシーズンが始まってみないと分からない。いわゆる“外れ”は成功よりはるかに多い。
近年ではメジャー通算119勝右腕で2006年にはドジャースで最多勝にも輝いた
ブラッド・ペニーは、典型的な“外れ”の一人である。
シーズンが始まると、わずか1試合で右肩の異状を訴え、登録抹消。そのまま自らの意思で退団となってしまった。年俸2億2800万円、わずか64球だから1球あたり356万円ほどになる。
ただ、オープン戦の段階では期待値はマックス。2012年3月7日の
阪神戦(ヤフードーム)が来日初マウンドだったのだが、3回を投げて2安打無失点。最速は148キロながら多彩な変化球を駆使し、虎打線を抑え込んだ。「まだまだ調整段階だけど、現時点では満足」とペニー。なお当時の週べの記事は以下のように締めくくられている。
開幕先発ローテ入りはもちろん、史上初の日米最多勝へ向けて、好発進だ!
最後の「!」が虚しい……。
写真=湯浅芳昭