4月4日発売の週刊ベースボールではプロ野球の開幕特集だが、ブレーク中の巨人・岡本和真のインタビューも掲載されている。巨人再建のキーマンといえる存在。そのインタビューの一部を、ここにお届けしよう。 「自分に求められているのは何なのか、と」
巨人・岡本和真
――昨季を振り返ってください。
岡本 オープン戦から小手先だけのバッティングでした。目の前の結果だけを求めて、内容のない打席。ヒットは出ていましたけど、ただ当てに行っているだけで次にはつながらないものです。それで1年間結果を出し続けることができるわけがない。そのことに気付いたのは少ししてからです。
――きっかけはあったのですか。
岡本 打てなくてすぐに二軍に落ちて、前半戦は二軍でも思うような結果が出ませんでした。悔しいし、何でやろな? と。このまま終わるんじゃないかと。何か変えないといけないな、と思ったときに、そこまでの自分のバッティングを見返して、本来のスイングができていないことに気付きました。そこから、目の前の結果を追い求めるのではなく、先につながるようにしようと思って強いスイングを心掛けています。
――オフ、そしてプレシーズンと、「長打」「ホームラン」という発言が目立ちました。
岡本 自分に求められているものは何なのか、と。やっぱり、それは長打なので。長打を求めると、小手先だけのスイングでは絶対に無理ですからね。プロで3年間やってきて、「自分は中距離ヒッターなのか」と思うときもあったのも確かです。弾道も低いです。でも、やっぱりホームランバッターになるんだと。
――ホームランへの思いを強くしたキッカケの1つに、
西武の
中村剛也選手との自主トレもあったとか。
岡本 昨年の12月に僕からお願いしました。自分にとって理想の選手。考え方もお聞きしたかったですし、実際にどう打っているのか、どう意識しているのか知りたくて。
――中村選手の教えとは。
岡本 1つは、「オレらは、アウトになるなら、なるべくフライのほうがいい」というものです。「長距離を打てる人間は、フライでアウトになることを恐れるな」と言っていただいて。僕もそうだなと思って、今もフライアウトを意識しています。あとは軸足の意識や右手の押し込みなどです。
写真=榎本郁也