プロ野球の歴史を彩った伝説のプレーヤーの打撃フォーム、投球フォームを連続写真とともに紹介。今回は日米で活躍した松井秀喜の巨人時代だ。 すさまじいスイングスピード

巨人・松井秀喜
高校時代から“ゴジラ”の異名を取った強打者。1993年の巨人入団後は
長嶋茂雄監督の英才教育を受け、球界を代表するホームランバッターに進化していった。
95年には巨人の四番に座り、96、97年と2年連続1本差で本塁打王のタイトルを逃したが、すでに日本を代表する長距離打者となっていた。98年には34本塁打を放ち、念願の本塁打王を獲得。打点王も手に入れ、2冠を奪取した。
2000、02年にも本塁打、打点の2冠を獲得し、三冠王に一番近い存在となっていたが、02年にFA権を取得すると、同年オフに権利を行使。最終的にメジャーのヤンキースへ移籍が決まった。
構えではシンクロと呼ばれる、小刻みな体の動きが特徴だったが、トップを決めてからはむしろどっしり。グリップを残して、しっかりタメを作り、ギリギリまでボールを引き付けている。
そこから後ろ足を軸に前足を突っ張りながら、すさまじいスイングスピードでボールをとらえる。
右足の裏が見えていることからも、そのひねる力の強さが分かるだろう。
●松井秀喜(まつい・ひでき)
1974年6月12日生まれ。石川県出身。右投左打。星稜高から93年ドラフト1位で巨人入団。03年、FAでヤンキース移籍。エンゼルス、アスレチックス、レイズと渡り歩き、12年限りで現役引退。[主なタイトル]首位打者(01年)、本塁打王(98、00、02年)、打点王(98、00、02年)、MVP(96、00、02年)。[NPB通算成績]1268試合、1390安打、332本塁打、889打点、打率.304。
写真=BBM