長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。 食生活も管理され
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祝勝会では広岡監督にビールのシャワー
1982年、
広岡達朗が
西武監督に就任。“管理野球”と言われる、厳しく規律正しい練習とともに、食生活の管理も始めた。春季キャンプでは、もちろん禁酒。当時は珍しかった玄米や豆乳、自然食の料理が食卓に並んだ(かなりまずかったらしい)。
しかしながら、20代の若者ならともかく、30過ぎのベテラン選手はそうそう変われるものではない。なんとか1杯くらいビールを飲まないと食欲も出ないと、頭をひねって考えついたのが、ヤカンにビールを入れておくことだった。
「コップに入れるとビールってバレるから、湯飲み茶わんで。それも、一気に飲んだり、うまそうに飲んだりすると分かっちゃうから、熱いお茶みたいにチビチビすすりながら飲んだんだ」(
東尾修)
苦労が実り(?)、西武は同年から2年連続リーグ優勝&日本一。もちろん、祝勝会ではたっぷりビールをかけ合った。
写真=BBM