これは週べ編集部の逡巡と決断をつづった超不定期連載である。たぶんに言い訳がましい内容が含まれているので興味ない方は読み飛ばしてください。 松坂大輔の好投に……

一戦一戦、安定感を増す松坂。怖いのは肩の状態だ
3週間前の編集会議で、今週作業号のテーマを「打線」とした。例年、開幕時からしばらくは打順が話題になることが多い。ただ、いつも思うのだが、これは多分に監督のアピールもある。
「チームを変えたい」「足を使いたい」「こいつを中心に据え、やっていきたい」
言葉だけでなく、指揮官の意図がしっかり選手にもファンにも伝わるのが、打順である。
今回、編集部がクローズアップしたのは2つだ。1つは
DeNAの一番・
神里和毅。
ラミレス監督があれほどこだわった一番・
桑原将志を動かしてまで抜てきした新人が走りまくって好調DeNAの象徴となっている。もう1つは、パの首位に座る
西武の最強一、二番コンビ、
秋山翔吾&
源田壮亮。いずれもインタビューを依頼し、承諾いただいた。
球団のスケジュールもあり、取材申請は通常発売日の2週間前には終わらせる。要は、申請から発売まで、およそ10試合が消化されるわけだ。その間、選手が調子を落としたり、故障したり、あるいは、今回で言えば、打順自体が変わってしまうこともある。ギャンブルはギャンブルだ。実際、西武の一、二番コンビは、昨年も同様企画で申請をしたのだが、秋山が三番に回り、取材自体がキャンセルになったこともある(あっ、これ言い訳じゃないですよ)。
前回も書いたが、本誌の最終締め切りは月早朝で、編集部全員が集まって会議は水曜昼(18日)が最後となり、あとは状況を見ながらの判断だ。今回は前週と違い、まずは順調かなと思っていた。しかし、その夜の
日本ハム戦で、前日連敗を喫していた西武が、8回表を終え、0対8と一方的にやられている。正直、「早まったか」と思わないでもなかったが、なんと8点差を逆転し、勝利。今週は追い風が吹いている。
広島は、相変わらず好調のタナキクマルに加え、ついに
鈴木誠也が復帰。打順をさまざまに変えながら試行錯誤しているチームも多い。神里の当たりが止まっていることに若干の不安はあるが、現時点では、打線特集という選択は間違っていなかったと思うが、いかがだろう。
なお、いま表紙は神里か西武コンビかで迷っている。土日の試合を見て決めたい。
表紙といえば、一瞬、心が動いたのが、19日、
中日・
松坂大輔の熱投だ。前回の5回3失点は、やや斜めに構えて見ていたが、今回は7回2失点、123球だ。37歳、肩痛の不安を抱えた男とは思えない。中日が逆転勝ちしたら表紙にしようか、とも思ったが、残念ながら敗戦。次に期待したい。
さあ、あとは金、土、日の3試合だけだ。何が起こってもしっかり対応し、誌面に反映していきたい。まあ……できればだが(4月20日15時)。
文=井口英規 写真=川口洋邦