長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。 猛虎の人気者に

阪神ではアイドル的な人気に
1985年優勝、日本一になった阪神。バース、
掛布雅之、
岡田彰布、
川藤幸三と、個性的な役者がそろったチームだったが、唯一、足りなかったのが、女性ファンの黄色い歓声を集める若きイケメンだった。
その貴重な役割を抑えの
中西清起とともに担ったのが2年目の
池田親興だった(
真弓明信は、ややマダムキラーに分類します)。84年に入団し、2年連続9勝。実績もともない、「猛虎の若きエース」と呼ばれ、人気者となっていた。
ファッションも、当時流行のスタイルでばっちり決め、髪はサラサラの長め。
「長い髪は正直うっとうしかったけど、パンチパーマが主流の選手のカッコウが嫌で、変わらないかなと思っていました。周囲の声への反発もありましたね」
池田はその後、91年に地元九州(宮崎出身)のダイエーに移籍し、新チームでは抑えに転向した。
写真=BBM