
これがプロで唯一の勝利となった
2001年5月29日の
ロッテ-ダイエー戦(千葉マリン)は7回まで1対1と静かな展開だった。それでも8回表、ダイエーは一死一塁とし、この日、2安打の
松中信彦が打席入る勝ち越しのチャンス。ロッテベンチは
吉田篤史から左腕・
山崎貴弘へチェンジした。山崎は
ヤクルトから移籍1年目。1997年入団だったが、過去一軍登板は99年の6試合のみで勝ち負けはなかった。
初球で投じたフォークを松中がひっかけ、二ゴロ併殺打。ロッテはその裏1点を取り、山崎は次の回で交代もスコアは2対1のまま1球での勝ち投手となった。プロ初勝利が1球勝利は史上初だが、山崎は通算でも、この1勝のみだった。
「いい場面で使ってくれてうれしいです」と笑顔で語った山崎だが、同年結果を出せず、オフに野手転向。ただ、翌年一軍出場はないが、二軍では投手で19試合登板(外野手で5試合)と中途半端だった。03年には投手に戻るも、やはり一軍出場はなく、同年限りで引退となった。
ちなみにロッテ・山崎の1球勝利は、05年の
山崎健もいる。山崎健は
広島から02年ロッテ移籍で、ロッテ時代唯一の勝ち星が1球勝利だった。
写真=BBM