プロ野球の歴史を彩った伝説のプレーヤーの打撃フォーム、投球フォームを連続写真とともに紹介。今回は広角打法の篠塚和典だ。 巧みなバットコントロール

巨人・篠塚和典の連続写真1

巨人・篠塚和典の連続写真2

巨人・篠塚和典の連続写真3

巨人・篠塚和典の連続写真4

巨人・篠塚和典の連続写真5

巨人・篠塚和典の連続写真6

巨人・篠塚和典の連続写真7

巨人・篠塚和典の連続写真8
巨人が誇るヒットメーカーである篠塚和典。銚子商高2年時の1974年春夏連続甲子園出場、夏は全国制覇を果たした。ドラフト1位で76年巨人へ入団。5年目の80年に二塁の定位置を確保すると、翌81年には高いレベルで首位打者を争う打率.357の大活躍でリーグ優勝、日本一に貢献した。
その後も高い技術で広角に打ち分けてヒットを量産、80年代の巨人を支え続け、84年と87年には首位打者に輝いている。華麗な二塁守備への評価も高かった。
90年からは故障もあって代打中心の起用となり、94年限りで現役引退。高い技術を持ち、故障がなければ2000安打も達成していたはずだ。
そのバッティングは構えから、ほぼトップに近いところにグリップを置き、踏み込みながらも頭とグリップは動かず、しっかり割れを作り、基本どおり下半身主導のスイングになっている。
バットのヘッドがかなり投手側に入っているが、タイミング的な遅れはない。それだけバットコントロールが巧みだったからだろう。
この写真はインコースのようだが、体をやや後ろに引くように距離を作り、詰まらずにスイングしている。
打球は広角に打ち分けたが、意識としては追い込まれるまでは常にインコースを強く振ることを考えていたという。
●篠塚和典(しのづか・かずのり)
1957年7月16日生まれ。千葉県出身。右投左打。[主なタイトル]首位打者2回[通算成績]1651試合、1696安打、92本塁打、628打点、55盗塁、打率.304。
写真=BBM