先発で好投した藪恵壹(左)と新庄。よく見ると少し腫れている
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は8月1日だ。
記事の見出しは「打っても守っても大当たり」だった。
8月1日、甲子園での
巨人戦で、
阪神のお騒がせ男、いや、お祭り男、
新庄剛志がまたも魅せてくれた。
試合はエースの藪恵壹が7回3分の1を1失点に抑えれば、打線も新庄の今季5度目の猛打賞をはじめ、コツコツとヒットを重ねて阪神が4対1とリードして迎えた9回表二死走者なしの場面だった。
代打・
吉村禎章の打球はやや浅いセンターフライ。阪神ファンが「もろた!」と思った瞬間だった。このセンターフライをカッコよく決めたかったのか、スライディングキャッチしようとした新庄がグラブではなく、顔面に当て落球となったのだ。
苦痛のため、グラウンドでのたうち回った新庄だったが、幸い阪神三番手の
伊藤敦規が続くカステヤーノを二ゴロに抑えゲームセット。
新庄も藪とともにお立ち台に上がったのだが、話は顔面キャッチに集中。
右目の下を腫らせてヒーローインタビューに臨んだ新庄は、「かなり痛いです。散々冷かされて、めちゃくちゃ恥ずかしい! 生まれて初めて脳にきました。瞬間脳みそが揺れたけど、僕があんなプレーをするから面白いんですよね」と話していた。
落球の原因については「ネット裏の電光掲示板にボールが重なって見えなくなったんです」。
新庄は翌日の同カードでも10号3ランを放ち、勝利に貢献している。
写真=BBM