
鎌ケ谷スタジアムの人気者・DJチャス。とマスコットのカビー
「とても場違いなところへ来てしまったような気がするけど……」
11月27日に行われた「NPB AWARDS 2018」。今シーズンのタイトルホルダーたちが一同に集う厳かな雰囲気の中で、ひと際存在感を放っていたのが「DJチャス。」だ。ド派手な紫のスーツにハチマキ姿、さらには手には竹刀を持って檀上に上がると終始恐縮した表情を浮かべながらも、その素顔を知っている会場からは温かな拍手が送られた。
日本ハムの二軍施設のある鎌ケ谷で奮闘する名物キャラクターとして活動し、いまではマスコットのカビーに負けず劣らずの人気も獲得。球場に行けば「チャス~!」と多くのファンから声を掛けられ、試合前から終了後まで球場内を駆け回っている。
その「正体」は首都圏事業部ディレクターの中原信広さん。入社29年目のベテラン社員だ。かつては一軍広報として私たちメディアへの対応をはじめ、
落合博満氏の専属広報も務めていたことがあった。当時からとにかくバイタリティーにあふれ、現在のDJチャス。に変身する前からファイターズのアピールため、ファンサービスに奔走していた。
そんなDJチャス。こと中原さんに予想だにしなかったうれしい朗報が届いた。前述したNPB AWARDS 2018で「球団功労賞」部門で表彰されたのである。同賞は各球団より陰ながら球界の発展に貢献してきた人たちに贈られる賞であり、ボールパーク事業の推進、DJチャス。をはじめとしたさまざまな斬新なアイデアでファンを喜ばせ、明るい話題を提供してきた功績が称えられた。
「人生でこんなに褒められたことはないのでどうしたらいいか……。明日からはまた怒られ役に徹します」と照れ笑いを浮かべながらスピーチし、またすぐに足早に業務に戻っていったDJチャス。「鎌ケ谷をどこにもない夢のボールパークにしたい。来年も面白いことをいろいろと考えていますから」という思いを胸に、次はどんな仕掛けやサプライズでファンを楽しませてくれるのか。
中原さんの挑戦の日々は、まだまだ道半ばだ。
文=松井進作 写真=BBM