
巨人入団会見でマスコットのジャビット人形を手に笑みを浮かべる村田
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2011年12月13日だ。
村田修一がFA権を行使して愛着ある横浜に別れを告げ、新天地に巨人を選択した。その理由は勝利への渇望にほかならなかった。03年から9年過ごした横浜では、11年シーズンまでの4年連続を含む7度も最下位に甘んじていた。10年は取得したFA権を行使せずに球団売却問題に揺れるなかで残留し、主将に就任。「全力疾走」を掲げて改革に乗り出し、チームをけん引したが、“定位置”から抜け出せなかった。
「息子は僕が出かけるときに『今日も打ってね』より、『今日も勝ってね』と言うことのほうが多かったんです。そういう意味でも“勝つこと”が一番大事だと思うようになりました」
01年12月13日、都内ホテルで巨人入団会見を行った村田は、5歳になる長男とのエピソードを明かした。
巨人とは契約金を含む2年総額5億円(推定)で正式契約。背番号も日大、そして横浜で慣れ親しんだ「25」に決まり、「プロ入り前の気持ちを思い出して、これからの野球人生を歩みたいと強く思います」と晴れ晴れとした表情で語った。
写真=BBM