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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

2019シーズンでオリックスは生まれ変われるか

 

“競争”の2文字を強調するオリックス西村徳文監督。今季終了後、レギュラーは何人誕生しているか


 大事なシーズンになる。先発ローテを支えてきた金子弌大、西勇輝が移籍。若手が台頭しつつある中、経験豊富な貴重なベテランであった中島宏之巨人へ移籍、小谷野栄一が引退。チームの若返りは急速に進まざる得なくなった。

 現場はチャンスととらえる。昨秋キャンプで西村徳文新監督は語気を強めて言った。

「若い選手たちにチャンスを感じてほしい。『○○がいるから強い』のではなく、競争して勝った選手が残るチームになること。そうすれば、必然的にチームは強くなっていくはずです」

 先発ローテは不透明。今春キャンプオープン戦で山岡泰輔ディクソンアルバースの昨季の先発ローテ組に、先発再転向の山本由伸榊原翼ら若手がイスを争う。

 野手も同様だ。昨季、宗佑磨が一番・中堅手として芽を出しつつあったが、指揮官の頭にレギュラーは「白紙」。強調するのは“競争”の2文字だった。

「ポジションを自分で奪い取ってほしい。そのために、自分には何が必要で何を磨かないといけないのかを考え、みんな秋のキャンプで練習していました。2月1日、個々がどう春のキャンプに入ってくるのか。すべては、そこからです」

 だからこそ、今春キャンプでは5勤1休制をとり、チーム力の底上げを図る。さらに第2クールの2月10日の紅白戦から、計13試合の実戦を予定。昨季の9試合から実戦の場を多く設け「一軍スタートの選手も、ちんたらしていたら即ファーム」(西村監督)と、選手の競争をあおる。


 チームが最後に優勝したのは1996年。Aクラスに至っても、2014年から5年間、遠ざかり、当時の主力メンバーもT−岡田、安達了一ら数えるほど。ここ数年で選手が大きく入れ替わり、“生え抜き”を主体に、生まれ変わろうとしているチームにとって、今季は大きな意味を持つ1年になる。

 今季終了後、レギュラーと言える選手が何人現れているか――。むろん、チーム成績も重要だが、この答えが、オリックスが生まれ変われたかどうかの答えと一致する。

文=鶴田成秀 写真=BBM
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