
高津からプロ初本塁打を打った瞬間、東京ドームが歓声で大きく揺れた
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は1993年5月2日だ。
まさに、空気を切り裂くようなすさまじい打球だった。
東京ドームでの
ヤクルト戦。9回裏二死一塁、カウント2ボール1ストライクから
高津臣吾が投じた内角低めのストレートだった。「七番・レフト」でスタメン出場した
巨人のルーキー、18歳の
松井秀喜のバットがとらえると、弾丸ライナーでライトスタンド中段に飛び込む。一軍7打席目にして初本塁打だった。
この2ランで巨人は1点差まで詰め寄ったが結局、3対4で敗れた。試合後、ヤクルト・
野村克也監督は「まさにゴジラ打法やな。ただ、あれは内角の球をどう打つか見てみたかったから投げさせたんや。リードしてなきゃ投げさせんよ」と語っていた。
マスクをかぶっていた
古田敦也も「すごくベースに近く立つから内角を攻めてみたんです」と証言。続けて「ファウルになるかと思ったけどね。かなり打ちますよ。これから穴を探さなきゃいけませんね」と脱帽していた。
写真=BBM