
85年の優勝に大貢献したバースだが、88年、シーズン途中に帰国した
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は1988年5月14日だ。
この日、史上最高の助っ人、
阪神の
ランディ・バースが長男ザクリー君の水頭症手術のため、アメリカへ緊急帰国した。開幕4連敗後、5月上旬には何とか2位まで盛り返した矢先のことだった。
この年、バースは打率3割をマークしていたが、本塁打2本と低迷。長男の病気のことで打席でも集中できなかった。さらに、手術が終わってもしばらくは子どもに付き添いたいということからバースは戻らない。このあと、球団とバースは再来日の期限や治療費をめぐり、泥沼の対立。阪神は6月27日、解雇を発表した。
これを不当とするバースとの話し合いは長期化。7月上旬、古谷真吾阪神球団代表はロサンゼルスで交渉に臨んだが再び決裂。心労もあってか、古谷代表の投身自殺という悲劇の結末だった。
写真=BBM