
ウイニングボールを手に栗山監督とガッチリ握手
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2013年6月1日だ。
野球史に鮮烈な1ページを刻んだ。
日本ハムの二刀流ルーキーの
大谷翔平が大きな節目を飾った。この日、行われた
中日戦(札幌ドーム)。プロ2試合目の先発マウンドで初勝利をつかんだ。5回4安打3失点と内容には課題を残したが、最高の結果がついてきた。
「援護をもらって何とか勝たせてもらった。本当に先輩に助けられました」
プロ初登板から中8日の登板間隔を経て再度挑んだ。前回、5月23日の
ヤクルト戦(札幌ドーム)は5回6安打2失点。黒星こそつかなかったが、3四球に、セットポジション時の技術など未熟さを露呈していた。今回へ向けてクイックモーションの改善など、野手として出場する合間に課題をクリアしてきた。
今回も3四死球と荒れた部分は見せ、2、3、4回と大量失点のピンチを招いたが、それぞれ最少失点でしのぎ切った。
栗山英樹監督が5回を前に降板させようとの考えが頭をよぎるほどだったが、乗り越えた。
「1勝したことで気持ちに余裕は出るかな、と。負けるより勝ったほうがいいですし、反省点も出ましたから」
野球界の中心で無謀だという声を浴びる18歳は、少しだけ肩の荷が下りた。
写真=BBM