
お立ち台に上がった田中雅(左)と今江
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2009年6月11日だ。
日本一に輝いた2005年も打ち出したら止まらない打線が注目を集めた
ロッテだが、この日、行われた
広島戦(千葉マリン)は当時の攻撃力がよみがえったかのような一夜となった。
3回に
今江敏晃の満塁弾などで7対2と
大竹寛をKOすると、圧巻は6回。二番・
福浦和也から始まった攻撃は約50分間、途切れることを知らず、打者20人で日本新記録の「1イニング15得点」。加えて「1イニング15打点」「14連続得点」「10打数連続安打」と日本記録、タイ記録を次々とたたき出す猛攻で、結局23対2と大勝した。
この6回、従来の「1イニング13得点」を破る打席に立ったのは一死満塁の場面での、代打・
田中雅彦。「(スタンドが)あと1点
コールをしていたので何かの記録かなとは思ったけど」と、気負うことなくきっちりセンターへ犠牲フライ。さらに福浦の代走出場から打席に立った
堀幸一が中前打を放って、スコアボードに「15」を灯した。続く
大松尚逸が右飛に倒れ、ようやく攻撃が終わったが、この大松の1イニング3打席も過去に例のない記録だった。
写真=BBM