2019年9月5日終了時点で、パ・リーグは首位の
ソフトバンクから最下位の
日本ハムまでのゲーム差が12とかなり詰まっている。首位と最下位の差がないため、ちょっとした連勝・連敗で大きく順位が入れ替わる可能性がある。では、「最も首位と最下位の差がなかったシーズン」はいつだったのだろうか?
※成績は2019年9月5日終了時点のもの 10ゲーム以内のシーズンは過去に4度

現在、パ・リーグ首位を走るソフトバンク(写真は松田宣浩)
2リーグ制となった1950年から2018年までの公式戦の成績から、首位と最下位のゲーム差が少なかったシーズンのランキングを以下にまとめてみた。
●首位と最下位のゲーム差が少なかったシーズンTOP5
1位 6.5ゲーム(1973年セ・リーグ)
2位 9.0ゲーム(1992年セ・リーグ)
2位 9.0ゲーム(1994年セ・リーグ)
4位 9.5ゲーム(1998年パ・リーグ)
5位 12.5ゲーム(2008年パ・リーグ)
両リーグ合わせて最も首位と最下位とのゲーム差がなかったのは、1973年のセ・リーグで、わずか6.5ゲームしか開いていない。優勝したのは
巨人だが貯金は6しかなく、最下位のカープも借金7とそこまで負け越していないため、あまりゲーム差が開かなかったのだ。
次いで1992年と1994年のセ・リーグで9.0ゲーム。特に1994年は巨人と
中日が最終戦まで争った「10.8決戦」の年であり、記憶に残っている人も多いだろう。
パ・リーグでは1998年の9.5ゲーム差が最小だ。この年は
西武が優勝したが、貯金9とそこまで大きく勝ち越しておらず、最下位の
ロッテも借金は10しかなかった。また、4位までのチームが勝率5割という団子状態のシーズンだった。
現在の12球団がそろった2005年以降では、セ・リーグは2015年の14.5ゲーム差が最小。パ・リーグは上記のように2008年の12.5ゲーム差が最小だ。もし仮に今年のパ・リーグがこのまま12ゲーム差で終わるようであれば、2005年以降で最小のゲーム差となる。
過去には60ゲーム以上差があったシーズンも……
では、反対に「首位と最下位とのゲーム差が最も開いていた年」はどうなっているのだろうか? ゲーム差の大きかった年のTOP5を以下にまとめてみた。
●首位と最下位のゲーム差が開いていたシーズンランキング
1位 61.5ゲーム(1955年セ・リーグ)
2位 59.0ゲーム(1950年セ・リーグ)
2位 57.0ゲーム(1955年パ・リーグ)
4位 55.0ゲーム(1954年パ・リーグ)
5位 51.5ゲーム(2005年パ・リーグ)
5位 51.5ゲーム(1961年パ・リーグ)
首位と最下位とのゲーム差が最も開いたのは、1955年のセ・リーグ。この年は巨人が92勝37敗と圧倒的な成績で優勝したが、最下位の大洋はわずか31勝しかできなかったため大差となった。1950年のセ・リーグも松竹が勝率7割を超える成績で優勝したため、最下位とは大きな差が開いた。
いずれも1950年代や60年代ばかりだが、その中で唯一、近年でランクインしているのが2005年のパ・リーグだ。この年は参入1年目の
楽天が38勝しかできず、5位にも25ゲームの大差で最下位に沈んだため、首位とのゲーム差はなんと51.5ゲームも開いてしまった。
ちなみに、この2005年以降で最も首位と最下位とのゲーム差が開いたのは2017年のセ・リーグ。優勝した
広島から最下位の
ヤクルトまでの差は44.0ゲームもあった。ヤクルトは今シーズンも最下位に沈んでいる。さすがにそこまでの差は開かなそうだが……。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM