
1998年も首位にいたのはわずか14日間。今季はそれ以来の大逆転優勝となった
ソフトバンクとのデッドヒートを制し、2年連続リーグ制覇を達成した
西武。連覇は実に21年ぶりだった。前身の西鉄時代を含め、
56~58年 3連覇
82~83年 2連覇
85~88年 4連覇
90~94年 5連覇
97~98年 2連覇
に次ぐ6度目のリーグ連覇となった。
昨季は開幕8連勝し、1度も首位を譲ることなく優勝を果たしたが、今季は7月9日時点で40勝40敗1分け、勝率5割。首位のソフトバンクには8.5ゲーム差をつけられていたが、8月は17勝10敗、9月は14勝6敗と貯金を増やし、見事にライオンズのお家芸だった「逆転V」を果たした。
本拠地が福岡だった西鉄時代の56年は残り28試合で、大阪を本拠地にしていた南海ホークスに7ゲーム差をつけられていたが、21勝6敗1分けと驚異の追い上げを見せ逆転優勝。これがライオンズの「逆転V」の歴史のスタートだった。58年は夏場の11ゲーム差を逆転、63年もオールスター前の14.5ゲーム差を逆転。これは今でもプロ野球記録となっていて、いずれの年もホークス相手に逆転したものだ。
西武となってからは前半戦の7ゲーム差を逆転した86年。そして98年、前半突っ走った
日本ハムに7月29日時点で10ゲーム差をつけられていたが、その後、日本ハムが大失速。それをあきらめずに追い続け、最後は3.5ゲーム差をつけてゴールしたが、今季はこのとき以来の大逆転優勝になる。
文=永山智浩 写真=BBM