満塁だけで49打点を荒稼ぎ

今季だけで満塁弾4本の中村
本日発売の週刊ベースボールでは、2019年支配下全選手のデータファイルを中綴じ付録として掲載している。
その中で、何人か個々の選手をピックアップし、記録も検証しているが、一番すごいと思ったのが、パの打点王、
西武の
中村剛也だ。
光るのが、満塁での強さ。今季、満塁弾を4本で、すでに通算でも20本のグランドスラムと、前人未到の数になっている史上最強の満塁男だが、今季、満塁時の35打席で、32打数17安打、打率.531、49打点はすごいとしか言いようがない。
そもそも49打点以上の選手がパには26人だ。
打数が同じくらいの走者二塁(31打数)では9安打、9打点。満塁のおかわり君は、完全に別人だ。
すごいといえば、
広島・
鈴木誠也の対左投手も半端じゃない。打率.335で首位打者となった男だが、対左は.399、出塁率では.517とすさまじい。
一方で意外と悪い記録は、セで一時、三冠王にも近づいた
巨人・
坂本勇人。
球団別の打率は、
ヤクルトが.392、
DeNAが.389、広島が.340、
中日が.271、
阪神が。258、これだけなら阪神以外は問題ないように見えるが、球場別にチェックするとナゴヤドームが.191、甲子園が.176と極端に低い。
ともにホームランが出づらい広い球場でもあり、今季のアッパー気味にスイングにより、他球場ではホームランとなる打球が外野フライとなっているのかもしれない。
また、今回の日本シリーズで、
ソフトバンク投手陣の強い内角球で圧倒された際、「セの投手は坂本に内角が得意という先入観があって攻めないが、強い球ならそうそう打てない」という話があったが、それを感じさせるのが阪神だ。
西勇輝、
ガルシア、
青柳晃洋に抑え込まれているが、彼らは内角を厳しく突くタイプでもある。一方、中日は
大野雄大に.417、
ロメロに.400、
小笠原慎之介.375と、左腕先発を打ち込み、さらにトータル.271だから、逆に対投手ではなく、ナゴヤドームとの相性の悪さとなるのだろう。