日本人メジャー・リーガーはMLB30球団の中で、どの球団に多く所属してきたのか。過去から現在に至るまで、歴代日本人選手の所属数を比較してみるとトップ10は以下になる。
※同一チームに複数回入団は1とカウント 1位 メッツ 13人(
吉井理人、
新庄剛志、
小宮山悟、
松井稼頭央、
高橋尚成、
五十嵐亮太)
2位 マリナーズ 10人(
イチロー、
佐々木主浩、
城島健司、
岩隈久志、
菊池雄星)
3位 カブス 8人(
福留孝介、
藤川球児、
和田毅、
ダルビッシュ有)
3位 ドジャース 8人(
野茂英雄、
石井一久、
斎藤隆、
黒田博樹、
前田健太)
5位 レッドソックス 7人(
松坂大輔、
岡島秀樹、
田澤純一、
上原浩治)
5位 ヤンキース 7人(
伊良部秀輝、
松井秀喜、黒田博樹、
田中将大)
5位 レンジャーズ 7人(
建山義紀、ダルビッシュ有、藤川球児)
8位 ブリュワーズ 6人(
大家友和、
野村貴仁、
青木宣親)
9位 ブルージェイズ 5人(大家友和、
川崎宗則、
山口俊)
9位 ジャイアンツ 5人(
村上雅則、新庄剛志、
藪恵壹)
9位 エンゼルス 5人(
長谷川滋利、松井秀喜、大谷翔平)
9位 インディアンス 5人(
多田野数人、
小林雅英、
村田透)
※( )は主な日本人選手 今年、
西武からメジャー入りを目指した
秋山翔吾がレッズに入団。秋山が公式戦デビューすれば、MLB全30球団で日本人メジャーがプレーすることになる。野茂の渡米から25年、ついにここまで来た。
出場した日本人の人数をランキング化すると、トップはメッツ。大都会ニューヨークを本拠地としていたこと(大都会なら日本人コミュニティが大きく、和食レストランや日本の食品が豊富)と、元
ロッテ監督で日本プロ野球を知り尽くしたボビー・バレンタインが1996年から2002年まで監督を務めていたことがアドバンテージとなった。
2位のマリナーズはアメリカ大陸北西部で地理的に日本から近く、かつては任天堂が球団経営に携わっていたこともあり、やはり日本人の獲得に積極的だった。野茂英雄より先に渡米した
マック鈴木もマリナーズが出発点だったし、日本人初の野手・イチローや日本人初の捕手・城島健司もマリナーズだった。
3位のカブスは意外といっては失礼か。長期にわたり大活躍した選手は少ないが、人数だけは多い。3位タイのドジャースは、もちろん野茂英雄が元祖。リトル・トーキョーを擁するロサンゼルスを本拠地とし、野茂の活躍によって戦力的にも経済的にも潤い、他球団も日本人選手の獲得を目指すようになった。当時のピーター・
オマリー会長は親日家で、オーナー補佐を務めたアイク生原氏(92年死去)の存在も大きかった。
写真=Getty Images