
6回を投げ切った松井
またしても先発としての今季初白星はお預けとなった。8月20日の
日本ハム戦(札幌ドーム)に先発した
楽天・
松井裕樹。6回3安打2失点で勝ち負けは付かなかった。
課題はクリアできなかった。「初回ですね」と本人が振り返ったように、立ち上がりの悪さはこの試合でも見られた。先頭の
西川遥輝に四球で出塁させると、続く
松本剛の右前打で無死一、三塁のピンチ。
近藤健介は空振り三振に打ち取ったが、
中田翔の遊ゴロの間に先制点を許した。
ここまで5度の先発登板のうち、初回を無安打無失点に抑えたのは8月6日の
ソフトバンク戦(楽天生命パーク)のみ。この試合では3、4回に失点を重ねて敗戦投手となっている。ここまでの防御率5.16と苦しんでいるが、味方打線とは好相性を見せており、冒頭の試合も0対3の9回二死一、二塁から
島内宏明の同点3ランが飛び出し、黒星が消えた(結果は引き分け)。
この試合について、左腕は「ストレートも変化球も悪くはなかったですけどね」と語り、復調への手応えはつかんだ様子。2回以降の失点は中田のソロ本塁打のみで、今季自己最長の6回、104球の熱投を見せた。
三木肇監督は「いいボールがあったことは評価しないといけない」とうなずいた。ようやく見えてきた光。次こそは長いトンネルを抜け、待望の白星を手にすることができるか。
写真=BBM