一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、（平日だけ）1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

加藤秀司のあだながチャから変わる？

　今回は『1972年2月28日号』。定価は120円。

　新日鉄広畑からドラフト1位で近鉄に入団した新人・佐々木恭介。
　サードのスタメン候補に挙げられていたが、社会人時代は一塁手だっただけに守備面では不安があったようだ。
　ただ、とにかくよく打つ。
　豊田泰光コーチも「非凡なものがある。打順の中で見劣りしないよ」と称賛し、三番打者候補にも挙げていた。

　ただ、彼以上に評価が上昇していたのが、浜田高からドラフト2位で入団した梨田昌崇だ。こちらはとにかく肩がすさまじく強い。　
　正捕手の辻佳紀に衰えが見えていたこともあり、すぐ一軍でとも言われたが、岩本監督は「急がないでじっくり育てたい。キャッチャーは時間がかかる。まず昼はファーム、夜は一軍でいきます」とのこと。

　阪急のチャこと、加藤秀司がスキージャンプの笠谷幸生に似ていると話題になっていた。
　72年は札幌オリンピックイヤー。スキージャンプの70メートル級で日本人選手が表彰台独占。金メダルが笠谷だった。
「大体、チャというニックネームは名字だけでつけられたので納得していない（加藤茶から）。これからはゴールド、いや、ジャンパーでもいいんじゃないかな」

　だが、チームメートは、
「チャはチャや」
　と言ったとか、言わないとか。

　では、またあした。

＜次回に続く＞

写真＝BBM