一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。 2年目の湯口は相変わらずの荒れ模様

阪急・大橋、後ろは種茂
今回は『1972年4月24日号』。定価は100円。
開幕前の雑観記事を2つ。
阪急が東映から移籍した強肩遊撃手・
大橋穣用に西宮の球場が改造された。
一部の新聞では芝生を削り、土の部分を拡大したと書いたが、実際は違うらしい。
「土を広くしたわけじゃありません。(外野の)芝生と土の高低差をなくすため、芝を短く刈ったというだけです」
と整備関係者。当時、大橋の守備範囲の広さは有名で、通常よりかなり深く守っていた。
ただ、オープン戦を見ると、打線的には大橋は完全にブレーキ。東映の
田宮謙次郎監督は「俺だって打者を見る目はあるよ」と話していた。
巨人では2年目の湯口敏彦が、いいのか悪いのか分からないペースでキャンプから来ている。
対東映の教育リーグでは、打者37人相手に4安打、12奪三振、1失点はいいのだが、8四球と大荒れ。
相手の
土橋正幸二軍監督は、
「球は速いが、ああ荒れてはな」
とあきれ気味だった。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM