チーム打率はリーグトップ

将来のドラゴンズを背負う根尾(右)と石川昂。ともにドラフト1位と2人にかかる期待は限りなく大きい
中日二軍
ウエスタン・リーグ2位
77試合37勝32敗8分、勝率.536
仁村徹監督が2001年以来となる監督に復帰。新型コロナウイルスの影響もあって故障者が予想以上に出た中、終盤まで優勝争いを繰り広げて2位で戦いを終えた。
得点力不足に泣く一軍とは対照的に、チーム打率.271はリーグトップの数字。躍動したのは2人のルーキーだ。ドラフト1位の
石川昂弥は将来を見据えて四番に置き、3本塁打は物足りないものの、リーグ5位の.278を記録。その上を行ったのがドラフト5位の
岡林勇希で.285のリーグ3位。小柄ながら巧みなバットコントロールで大きな存在感を見せつけた。2年目の
根尾昂もシュアな打撃でアピールし、チームトップの67安打。この3人は今年一軍でプロ初安打をマーク。来年が楽しみな若竜たちだ。野手不足の中で守備位置が固定できないチーム状況ではあったが、それも選手たちにはよい経験になったはずだ。
投手陣では規定投球回数に到達したのは
吉見一起のみ。
小笠原慎之介、
笠原祥太郎ら、すでに一軍での経験が豊富な投手の登板が目立ち、勢いのあるフレッシュな若手の印象が薄かった。それでも、復活、再生、レベルアップと投手陣のテーマはそれぞれながら、質、量ともに他球団よりも充実していたのは間違いない。
そして今年は
A.マルティネスに始まり、
ロドリゲス、
シエラ、そしてマルクと育成から支配下登録を手にした選手が多かった。多くの入れ替えもあり、以前に比べれば一軍昇格のチャンスはふくらんでいる。
写真=BBM