
2020年、DeNAは67人で開幕を迎え、戦力補充をすることなくシーズンを終えている
2020年も残りわずか。選手の移籍や各球団の補強は一段落といった時期である。オフの動きを振り返ると、セ・リーグでは
巨人がDeNAの投打の主力である
井納翔一と
梶谷隆幸をFAで獲得。大黒柱の
菅野智之のメジャー移籍の可能性もあり、確実に新戦力を確保した。
巨人以上に活発だったのが
阪神で、韓国最多勝右腕の
アルカンタラ、同じく韓国リーグ打撃タイトル2冠のロハスJr.を獲得。さらには
ロッテを自由契約となった左腕の
チェン・ウェインと契約を結んだ。
中日も新助っ人に加えて
福留孝介が14年ぶりに古巣へ復帰。何より沢村賞のエース・
大野雄大の残留が大きい。最下位に沈んだ
ヤクルトも戦力の拡充に必死だ。
そんな中、今ひとつ動きが鈍いのがDeNA。井納、梶谷がそろって抜け、長年チームを支えてきた野手のロペス、中継ぎで献身的な働きを見せていた
パットンがチームを去った。現存戦力も手術明けの
今永昇太と
東克樹を先発として勘定するには、不安が残る状況だ。
にもかかわらず、今オフの補強は元ツインズの右腕・
フェルナンド・ロメロ、ヤクルトを自由契約となった
風張蓮を獲得。FAの人的補償として巨人から
田中俊太の加入にとどまっている。育成契約の長身右腕・
シャッケルフォードは、トミー・ジョン手術からの回復次第では早期の支配下契約が予想されるが、それでも選手層の薄さは否めない。
現時点でDeNAの支配下選手は合計65人。原則最大70人の登録枠に対して多少の余裕を残してシーズン開幕を迎えるとしても、新たな選手を迎える余地はある。当然、フロントは外国人選手を中心に戦力獲得に奔走しているだろう。
開幕後の補強もポイントとなる。2020年、巨人はシーズン途中にトレードで加入した
ウィーラー、
高梨雄平がリーグ2連覇の原動力となるなど補強の手を緩めなかった。一方で、4位に沈んだDeNAは12球団で唯一、開幕以降の新加入&新規支配下登録なくシーズンを終えている。
エース左腕の予期せぬ離脱、絶対的守護神のまさかの不振、助っ人外国人のケガはいつでも起こりうる。それを乗り切るバックアップ態勢、選手層の厚みなくしてはAクラスに食い込むことはできない。選手の成長、チーム力の底上げを目指しながらも効果的に外部の“血”を取り込んでいった先に、23年ぶりのリーグ制覇が見えてくる。
文=滝川和臣 写真=井田新輔