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楽天の遊撃を守る小深田
楽天の遊撃手は主に2年目の
小深田大翔が務めている。昨季まで
茂木栄五郎が守っていたが、打席での粘り強さや俊足を生かした攻撃参加などが評価され、昨季途中から徐々に出場機会を増やした。だが今季、8月23日時点で失策は11。昨季は98試合で7失策(遊撃のみ)だっただけに、すでにその数も上回っている。だが、そこには理由があった。9月1日発売の週刊ベールボールでグラブへのこだわりについてインタビューをした際、そのことを少しだけ明かしてくれた。
「もっと強いボールが行く投げ方というのをいろいろ試したりしています」。
奈良原浩コーチの助言により今季の開幕直後にフォームを修正。現在もそのフォームを身につけるために練習を重ねているところで、それによって暴投が増えてしまっているという。
「エラーをするのはダメなんですけど、そこで前の投げ方に戻すのはダメだと言われているので。しっかり今の投げ方を身につけられるようにやっています」
昨年も送球には課題があり、それによって失策が増えてしまっていた。その課題克服のためエラー数の増加などのリスクはあるが、決断した。楽天には打撃を武器とする茂木や守備固めからチャンスをうかがう
村林一輝、ベテランで守備の名手・
藤田一也ら、遊撃を務められる選手は多い。その中で、エラー数には目をつぶり、遊撃を任せられているということは将来を期待されている証拠だろう。「結構時間がかかってしまっている」としつつも、手ごたえも感じ始めている。
「少しずつ強いボールも行きだしていて、まだまだなんですけど、少しずつ投げ方が身についてきているのかなというのは思います」
同日現在、
ソフトバンクで正遊撃手を務める
今宮健太は2失策。昨季まで3年連続ゴールデン・グラブ賞を獲得している
西武の
源田壮亮は6失策とあってその差は大きい。センターラインの重要な一角を任される2年目はまだまだ成長過程だが、送球を安定させ、他球団の正遊撃手らと肩を並べる存在となりたいところだ。
文=阿部ちはる 写真=BBM