
8月26日のオリックス戦で20号アーチを放った吉田正
勝利をつかめなかったがオリックス打線が底力を見せた。8月26日の
楽天戦(楽天生命パーク)。2回までに先発の
山崎颯一郎が5点を失って0対5。4回に
吉田正尚が20号ソロを放つも、その裏に2点を失い1対7と点差を広げられてしまう。しかし、6回に
杉本裕太郎、
ジョーンズの連弾で3点を返して4対7とすると、7回に吉田正の適時打、杉本の犠飛で1点差までに追い詰めたが反撃はここまで。6対7で敗れてしまった。
現在、2位・楽天に2ゲーム差で首位に立つオリックス。1996年以来、25年ぶりの優勝へ突き進むが各自が役割に徹している打線もその原動力となっている。中心となっているのは三番に座る吉田正だ。東京五輪でも日本代表の三番を任せられ、計5試合で20打数7安打2打点、打率.350で金メダル獲得に貢献。「(五輪では)打ちにいく中で、体の中でとらえるイメージをより大事にしました。引っ張り込んでしまうと、2年前と同じような結果(成績を残せなかった19年のプレミア12)になってしまうのかなって。それは、シーズン中から意識してきたことですし、できていたことでもあるんです」と語っていたが、後半戦も好調を維持している。
26日現在、2位の
森友哉(
西武)に1分4厘差の.341でトップを走り、2年連続首位打者獲得が視界に。本塁打は
柳田悠岐(
ソフトバンク)の23本、同僚・杉本、
マーティン(
ロッテ)の21本に次ぐ20本。打点も64をマークし、1位の
島内宏明(楽天)の72を追う2位だ。打撃三部門で上位につけ、2004年の
松中信彦(ダイエー)以来、令和初の「三冠王」の期待も高まる。
安打数(119本)、出塁率(.428)、得点圏打率(.405)でもトップに立ち、現時点では12球団最強のバッターと言っても過言ではない。96試合に出場し、三振わずか22も驚異的だ。開幕からコンスタントに打ち続ける安定感も抜きん出ている。オリックスの悲願の優勝とともに、吉田正のバットにも注目が集まる。
写真=BBM